こんにちは、@24guchiaです。
前回の記事で CSOps 文脈のキャリアプラン深堀りをする旨書いたので、それを実施したまとめです。
免責事項
CSOps の人全般の話ではなく、個人的なキャリアプランに関しての深堀りです。
目次
そもそもの話
カスタマーサクセスとは何か
カスタマーサクセス自体は訳すると 顧客の成功
です。ただ、顧客の成功が仕事です!と言っても伝わらないし合ってないのでもう少し深堀りして考える。顧客がビジネス的な成功を収めるまで伴走する、というのはよく言われます。
読んでる本から引用するとこんな感じ。
カスタマーサクセス = カスタマーアウトカム + カスタマーエクスペリエンス
出典: カスタマーサクセス――サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則
カスタマーサクセスとは何か――日本企業にこそ必要な「これからの顧客との付き合い方」より引用。
カスタマーサクセスは概念説 pic.twitter.com/E61Y4mnN17
— 24guchi (@24guchia) January 15, 2022
カスタマーセントリックな企業文化は、カスタマーの成功を絶えず追求することを重要視する価値観とのことです。
カスタマーセントリックになると、その企業の活動自体がカスタマーサクセスになるので、理解が難しい。カスタマーサクセスは概念という Tweet を見た通り、実際のところは考え方や文化自体という概念なのかもしれない。
LayerXのCS全体像をお伝えするnoteを公開しました💡
CSの定義、ミッション、業務範囲、文化、チーム体制、足元の課題など赤裸々に書いています。CSに関わる/興味がある全ての人に読んでほしいです。
カスタマーサクセスは概念 – LayerXのCS全体像 -|かじ @kajicrypto #note https://t.co/YpNBxciIRE
— かじ | LayerX | カスタマーサクセスは概念 (@kajicrypto) November 8, 2021
業務に落とし込む
カスタマーサクセスは概念です!で結論付けてもキャリアプランには役に立たないので、具体的な業務に落とし込む。
カスタマーサクセスは売り手がモノを売って終了という時代から、サブスクリプションモデルによる時代の変化に合わせて生まれてきた職種という理解。モノ売り切りの時代から一度商品を売ったお客様に対してさらに別の商品を売ったり、ご用聞きをしたりというセールスがあったのでそれの派生系だと考えている。
サブスクリプションだと、顧客は商品を導入してもかんたんに他のプロダクトに移行できてしまう点がポイント。売り切りであれば、売ってさえしまえば短期的には売上は上がるのでよかったが、サブスクリプションだと導入してすぐはほとんど売上が上がらない。短期解約だと売上が上がらないどころか、セールスをしたり、オンボーディングをしたりで人件費だけかかってしまうので、導入してからが課題。
その課題を解決するために、プロダクトを買ってもらいつつ、プロダクトで成功を収め、プロダクトを手放せなくなるように伴走するのがカスタマーサクセスの職種で主にやる業務という理解をしている。
伴走にはミクロとマクロと視点によって行動が変わりそう。個社ごとにオンボーディングやサポート、ビジネス状況をヒアリングして知見を提供するコンサルティングというのがミクロ的な行動で、お客様全体を分析してプロダクトの課題を洗い出すのがマクロ的な行動という考え方。
この辺まとめると、
お客様のビジネス的成功を収めるまで伴走するのがカスタマーサクセスの仕事。
伴走にはオンボーディングやサポート、コンサルティングといった個社ごとのミクロ的な行動とデータ分析やツールを用いた仕組み化による最適化を用いて、全体の業務最適化を行うマクロ的な行動がある。
自分の経歴で考える
ミクロ的な行動をざっくりコミュニケーション能力と丸めて考えてみる。
リーダーとしてプロジェクトの成功へ持っていくための活動は今までやってきたので、経験があるところ。コンサルティングは主に副業で数社に提供経験ありなので、これも引き続きやっていきたい。
営業的にいろんなお客様と初対面でいきなりビジネスの話をするというのはまだまだ課題がある。今もお客様対応はやってるけど、スラスラと営業トークしたり、何を困っているのかをすばやくエスパーする能力はまだ足りてない。これは経験の差なのかな〜。今はわからなかったことは逐次ドキュメント化して、様子見してみる。
マクロ的な行動は分析とひとくくりにして考えてみる。
分析ツールや SQL を使うというのは問題ないが、分析という観点だと強みになるほどの経験値は積めていないような気がする。数学的な部分は残念ながら強くない。ここはもう少しがんばってみたい。
Ops とは何か
DevOps やら ChatOps やら GitOps やらいろんなものに Ops が付く時代ですね。
最古の出典かは不明ですが、 DevOps がおそらく XOps の走り。 DevOps は Dev(開発)と Ops(運用)をくっつけた造語で、開発と運用で共通のゴールに向かって協力しましょうというようなのがざっくりした概念で、細かい実運用はここでは触れない。
最近は Ops で業務効率という意味合いが含まれるようになっているみたいです。 ChatOps であれば Chat を用いたシステム運用の効率化だし、 GitOps は Git を用いた継続的デリバリーを効率よく実現する方法という文脈で話されることが多い。
CSOps とは何か
上記で書いた通り、 Ops は業務効率という文脈で話されることが多い。 CSOps はいろいろと記事や本などを読んだところ、カスタマーサクセス(CS)の運用(Ops)を効率化するという意味で使われていることがほとんどでした。
カスタマーサクセスの業務まとめで、データ分析や仕組み化ということを書きましたが、そこがまさに CSOps の仕事のようです。
自分の経歴で考える
僕のキャリアとして一番長いのは Web エンジニア。また、 Web に限らずほとんどのエンジニアはそうだと思うが、保守運用フェーズの方が長いので、 CSOps で言うところの Ops 相当の仕事をしていたことがほとんど。
そのため、自分の経歴だとキャッチアップが必要なのは CS 領域で、 CS として活動していって繰り返し作業を見つけて効率化したり、データを集めて分析したりという順番で進めていったほうがよさそう。
SQL は書けるが、分析という文脈で考えるとそこまで強くないのが課題。また、 BI ツールは redash を触ったことがあるが、他のツールを試したり、自動化してよきようにレポーティングするというようなことはあまり経験がない。
全体として自分が補強するべきスキル
下記 3 つを年内で進めていく。
- カスタマーサクセスとしての現場経験
- データ分析
- CSOps のトレンドをキャッチアップと共有
カスタマーサクセスとしての現場経験
ここは目下足りておらず、日々勉強という感じでやっている。
取り扱っている製品についても、技術的にわかっていないところや過去の経緯など知識の穴を埋めていきつつ、その時得た知識を後から入ってきた人にもわかるようにオンボーディングフローに乗せるというところから Ops としての業務が本格的に始められそうと感じた。
データ分析
ここはずっと苦手意識があるところ。過去に R 言語を使った分析などで多少勉強したことはあるが、もう少し深堀りしていきたい。
会社の制度で資格補助があり、よさそうなデータ分析系の資格も対象になっているので一つ取ってみる。今の所、 Python3 エンジニア認定データ分析試験
かデータサイエンティスト検定™ リテラシーレベル
は 1~2 ヶ月勉強すれば行けそうな気がしてます。他におすすめの資格があればぜひ。分析にあたり一通り基礎から順に学びやすいのが資格勉強というだけなので、資格を取ること自体に強いモチベーションがあるわけではないです。
CSOps のトレンドをキャッチアップと共有
CSOps 自体は新しい職種だと思うので、自分も知らない事が多いし、チームや会社としてもあまり知られていない領域だと思う。そこで自分の勉強のために、キャッチアップをやりつつ、それを共有してチーム全体での知識獲得と CSOps が必要なのでは?と言ってもらえるように自らがエヴァンジェリストとして振る舞う。
まとめ
CSOps についてキャッチアップすればするほど、おもしろそうな職種で、今後重要な立ち位置になっていきそうと感じている。自身のキャリアアップとしてもチームの成長としても価値があると思う。深堀りして調べて、何が足りないかを見える化したのでやっていきのマインドが高まってきた。